Mbps・Gbpsとは？改善方法や通信速度の目安、速度の計測方法を解説

Mbps（Gbps）とは1秒間で送受信できるデータ量について

MbpsやGbpsは、通信の世界でよく耳にする単位であり、これらは1秒間にどれだけのデータが送受信できるかを示します。この単位で表される数値が大きければ大きいほど、通信速度は速いと評価されます。

基本的に、「1ビット」というのはコンピュータが理解できる情報の最小単位であり、この「1ビット」を1秒間に転送できる速さを「1 bps」と表現します。

データの送受信量が増加するにつれて、通信速度を示す単位も変わります。具体的には、1,000bpsが「1Kbps」となり、1,000Kbpsが「1Mbps」へ、さらに1,000Mbpsが「1Gbps」となるわけです。

このように、1秒間に送受信できるデータの量が多いほど、通信速度は高くなるのです。例えば、1Gbpsと2Gbpsの通信速度を持つ光回線サービスを比較すると、2Gbpsの方が倍のデータ量を送受信できるため、より高速な通信が可能になります。

しかしながら、理論上の最大速度が実際に達成されることは稀であり、多くの場合は実際の通信速度が理論値を下回ることに注意が必要です。

MB・GBとMbps・Gbpsの違いを明確に

データ量を示す「MB」と「GB」、通信速度を示す「Mbps」と「Gbps」は、それぞれ異なる概念を指す単位です。これらの単位はしばしば「メガ」「ギガ」と略され、混同されがちですが、実際には全く異なる意味を持っています。

ここで、それぞれの単位が具体的に何を意味するのかを詳細に見ていきましょう。

「MB」と「GB」について

「MB」（メガバイト）および「GB」（ギガバイト）は、データの量を示す単位であり、デジタルデバイスに保存できる情報の量や、スマートフォンのデータプランで指定される通信量などに用いられます。これらの単位は、ファイルサイズやストレージ容量を示す際に頻繁に登場します。

「Mbps」と「Gbps」の違い

一方、「Mbps」と「Gbps」は通信速度を示す単位であり、1秒間にどれだけのデータを送受信できるかを表します。情報量を示す場合には「byte」を使用し、通信速度を表す際には「bps」を用います。

したがって、「MB・GB」と「Mbps・Gbps」は同じように「メガ」「ギガ」と読まれることがあっても、指している意味は全く異なります。特にインターネットサービスに関する記述では、これらの単位が混同されずに正確に理解されることが重要です。

送受信にかかる時間を正確に計算

通信速度の単位「Mbps」「Gbps」を理解した上で、次に重要なのは実際にデータの送受信にどれだけの時間がかかるかを計算することです。例として、最大通信速度が1Gbpsの光回線サービスを取り上げ、この場合におけるデータ送受信の速さを見ていきましょう。

1Gbpsという速度は、1秒間に1,000Mbps、つまり1,000,000,000bitのデータを送受信できることを意味します。

コンピュータの世界では、1bitは0.125byteと定義されており、そのため8bitが1byteに相当します。この計算により、「1,000,000,000bit÷8bit/byte = 125,000,000byte」となり、1Gbpsの速度では1秒間に125MBのデータをやり取りできることになります。

この速度で1GBのデータをダウンロードする場合、1,000MBを125MB/sで割ることで、約8秒が必要となることがわかります。

 通信速度（Mbps/Gbps）の上下の意味とは？

インターネットの通信速度においては、アップロードとダウンロードという2つの側面からの理解が不可欠です。通信速度の測定を行う際には、これらの速度が具体的に示され、それぞれが持つ重要性について考察する機会があります。

上り速度とはアップロードのこと

アップロードとは、具体的にはユーザーの端末からサーバーへデータを送る行為やその際の通信速度を意味します。メールの送信、チャット、SNSへの投稿、動画のアップロードなど多岐にわたる活動でアップロードが利用されています。

この数値が高いほど、データ送信のプロセスは滑らかに進みます。しかし、アップロードはダウンロードと比べて使用頻度が低く、通常、アップロード速度は比較的控えめに設定されることが多いです。

下り速度とはダウンロードのこと

ダウンロードは、サーバーからユーザーの端末にデータが送られるプロセスやその時の通信速度を指します。メールの受信、ウェブサイトの閲覧、動画の視聴など日常的に行われる多くのオンライン活動にダウンロードが必要です。

この数値が大きければ大きいほど、データ受信は迅速に実行され、ユーザーはより快適なインターネット使用体験を享受できます。通常、インターネット回線の速度に言及する際は、このダウンロード速度のことを指すことが一般的です。

 必要な通信速度（Mbps/Gbps）の目安

アップロードとダウンロードについての概要が理解できたところで、次に、利用するサービスに応じて必要とされる通信速度の目安を見ていきましょう。

上り速度の目安

アップロードにおいては、特にビデオ通話や大容量ファイルの送信をスムーズに行うためには、少なくとも10Mbpsから30Mbpsの速度が望ましいとされています。それに対して、メール送信やSNSへの投稿といった比較的データ量が少ない活動であれば、1Mbpsの速度でも十分な場合が多いです。

下り速度の目安

ダウンロード速度については、利用するサービスの種類に応じて、必要な速度が変わってきます。以下の表は、それぞれの利用用途における推奨される速度の目安をまとめたものです。

オンラインゲームをプレイしない場合、30Mbpsの下り速度があれば、一般的には十分と言えます。

しかしながら、インターネットを介して動作するデバイスの数は増加傾向にあり、家族で複数のデバイスを同時に使用することを考慮すると、より高速なインターネット回線速度を提供するサービスを選択することが推奨されます。

 通信速度（Mbps・Gbps）の測定方法3選

インターネットの通信速度を確かめる手段には多様な方法が存在します。以下では、アプリケーションやWebブラウザを利用して手軽に測定可能な3つの方法をご紹介。これらの方法を用いれば、日々の通信速度を簡単にチェックし、理想的なネット環境を維持するための基準を設けることができます。

日常生活において、体感速度だけではネットワークのパフォーマンスを正確に把握することは難しく、定期的な速度測定を行うことで、最適なインターネット利用環境を知ることが可能になります。

1. Googleスピードテスト：手軽さで選ぶなら

Googleが提供するスピードテストは、パソコンやスマートフォンで最も簡単にアクセスできる方法の一つです。

Googleのホームページから「スピードテスト」と検索し、表示された「インターネット速度テスト」の項目で「速度テストを実行」ボタンをクリックするだけで、上り速度と下り速度の測定が行えます。他の詳細なテストが不要な場合、この直感的な方法がお勧めです。

2. Speedtest.net：包括的な分析を求める方へ

「Speedtest.net」は、上り速度、下り速度に加え、ping値（レイテンシ）も測定できるWebサービスです。特に、日々の利用状況や時間帯によって変わる通信速度を詳細に把握したい場合に最適です。Speedtest.netを定期的に利用することで、自宅やオフィスでの通信品質を正確に理解できるようになります。

3. Fast.com：Netflixが提供する速度測定ツール

Netflixによって提供される「Fast.com」は、Webブラウザだけでなく、スマートフォンやタブレット用のアプリケーションでも利用可能です。

初期画面では下り速度と応答時間のみが表示されますが、「詳細を表示」を選択することで上り速度の情報も得られます。特に、動画のストリーミングや外出先での通信速度を測定したい場合に便利です。

 通信速度（Mbps/Gbps）とping値の重要性

インターネットを利用する上で、通信速度の重要性は誰もが認識していますが、ping値の重要性も見逃せません。

ping値は、データが送信されてから受信されるまでの往復時間をミリセカンド（ms）で表したもので、この値が低ければ低いほど、より快適なインターネット体験が可能になります。

具体的には、インターネット検索や動画のストリーミングには100ms以下、オンラインゲームに至っては50ms以下が望ましいとされています。

オンラインゲームのプレイヤーにとってのping値

オンラインゲームでは、ping値は通信速度と同じくらい、あるいはそれ以上に重要な要素です。

ping値が50ミリ秒を超えるとゲームプレイ中に遅延が生じ、100ミリ秒以上で顕著なラグが発生し、キャラクターの動きが不自然になったり、画面が停止する現象が起こります。これらの問題はゲームプレイに大きく影響し、特に対戦型ゲームにおいては致命的な結果をもたらすことがあります。

ping値とレイテンシの関係

一般的に、ping値とレイテンシは混同されがちですが、これらはほぼ同じ概念を表しています。ping値はデータパケットの往復時間を示し、一方でレイテンシは片道の遅延時間を意味します。

多くの通信速度測定サイトではこれらを同一の値として扱っています。したがって、ping値とレイテンシを同等の指標として参照することに問題はありません。

 通信速度（Mbps・Gbps）を改善する6つの方法

インターネット利用中に速度の低下を感じた際、ただちに対処を施すことが重要です。速度測定により問題を確認した後、適切な改善策を適用することで、快適なネット環境を取り戻すことが可能になります。

以下に、光回線を活用する環境における通信速度改善のための具体的な6つの方法を詳細に解説します。

1. Wi-Fi周波数帯の調整：シンプルながら効果的

Wi-Fi通信速度が期待に応えない場合、ルーターの周波数帯を見直すことは有効な対策の一つです。2.4GHz帯は普及しているため、混雑しがちで速度が遅くなることがあります。

一方、5GHz帯を利用すると、速度が向上することが多いです。この帯域に切り替えるには、Wi-Fi設定のSSIDを5GHz帯に対応したものに変えるだけで簡単に行えます。

2. 通信障害の確認：予期せぬ遅延の原因を解明

通信速度の著しい低下は、時にインターネット回線に発生した障害が原因であることがあります。速度が極端に遅い場合、特にWebページの表示が遅い時は、モバイル回線を通じてプロバイダの情報を確認することが有効です。

小規模な障害の場合、時間の経過と共に自然と解消されることもありますが、大規模な障害の際には、予備の通信手段を準備しておくべきでしょう。

3. 利用時間帯の見直し：ピークタイムを避ける

インターネットのデータ転送容量には限りがあり、多くのユーザーが同時にアクセスする時間帯には通信速度が低下する傾向にあります。

特に朝の時間帯や夕方から夜にかけては、利用者が多く通信速度が遅くなりがちです。これらの時間帯に速度が遅くなることが一定していれば、異なる時間帯に利用することで、体感速度の改善が期待できます。

4. 有線接続への切り替え：安定性を追求

Wi-Fi経由での通信速度が不満足な場合、ルーターとデバイスをLANケーブルで直接接続することで、速度の向上を図ることができます。

無線接続はその利便性から広く利用されていますが、物理的な障害物の存在や電波の干渉により速度が低下することがあります。これらの問題を回避するため、有線接続への切り替えを検討してください。

5. ルーターのアップグレード：性能向上の鍵

古いモデルのWi-Fiルーターを利用している場合、通信速度の制限要因になることがあります。特に、古い通信規格のみに対応するルーターは、現在のインターネット使用状況では速度が遅くなる主な理由の一つです。

最新の規格をサポートするルーターに更新することは、通信速度を大幅に改善する可能性があります。

6. 回線サービスの見直し：長期的な解決策

長く同じインターネット回線を使っていると、現代の高速通信ニーズに適していないことがあります。さまざま試しても速度が向上しない場合、サービスプロバイダーの変更を検討すると、根本からの改善が期待できます。

この選択は、設定の変更や工事が必要な場合もありますが、料金プランの再検討や特典の利用など、追加で得られるメリットもあるでしょう。

まとめ

本記事では、インターネットの通信速度を確認し、改善するための方法を幅広く紹介しました。速度の遅延を感じた際には、まずGoogleのスピードテスト、Speedtest.net、Fast.comといったツールを用いて現在の速度を把握することが重要です。

速度が期待に応えない場合、Wi-Fiの周波数帯の変更、通信障害の確認、利用時間帯の見直し、有線接続への切り替え、ルーターの買い替え、そして回線サービスの見直しが有効な対策として挙げられます。これらの方法を適切に適用することで、より快適なインターネット環境を実現できる可能性があります。

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